いま、目の前には新しい大きな海原が広がっていて、これから長い航海に出ようとしている。
どこに向かうのか、目的地はどこなのか、もしかしたらその目的地は、またどこかへ向かう出発地点になるかもしれないけれど、これさえ見失わなければ大丈夫、と安心と進む気持ちが沸き起こってくるようなもの。
物事を進める昼間には隠れていて意識をしないけれど、ふと立ち止まって、深く深く考えたり想像したりする夜には遥か遠くにあるけれど、確かにいま目には見えているもの。
いま、自分のまわりには一緒に旅に出たい、この人たちとなら大丈夫だ、と思える人たちがたくさんいて、これから自分もその一員として、長い時間をかけて進む旅に出ようとしている。
準備はしっかりと整えつつ、出てみないと分からないよね、とも思ったりしている。
これまでも一緒に荒波を越えてきたよね。
あっちのほうは何だか大変そうだけど、
まっすぐ向かう?
ちょっと迂回して進む?
そんなことを話し合ったり、もしかしたらどこかで分かれて、別の航路を辿ることもあるかもしれない。
いろんな大きさや形の船に乗って、ゆるやかに互いに関わりながら、ジグザグに進んでいけたらと思う。もしかしたら、地図でさえ自分たちでつくっていくのかもしれない。
そんな風に進む中、ふと夜空を見た時に、
静かに、でも確かに光っている北極星。
そんなものをつくりたいと思う。
井手 大(イデ マサル)
デザイナー / フォトグラファー
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1987年生 / 東京造形大学 写真専攻領域卒
株式会社アンドファームユギ スタッフ/市民活動サポートセンターいなぎ 理事
東京都心から電車で30分ほどの距離にある緑に満ちたまち、稲城市で暮らし、多摩地域を中心に仕事をしています。
– 2009年〜2011年 里山との関わりをきっかけに、地域やまちづくりに興味を持つようになる
稲城市の里山「南山」の区画整理をきっかけに、そこで活動する方々と出会いました。
その後、卒業制作として「里山と人との関わり」をテーマに、都市近郊の里山での様々な活動に関わらせていただくなかで「里山を里山だけの問題として考えていく」のではなく「地域(暮らし)と里山の関係性の問題として考えていくこと」が大切だと考えるようになり、里山だけでなく、まちづくりや地域活動へと興味が広がっていきました。
– 2011年 大学を卒業後、福岡に移住してまちづくりのNPOスタッフに
東京造形大学の写真専攻を卒業後、福岡県大刀洗町に移住。
町役場の中にNPOの事務所を設える形で始まった、対話を軸にしたまちづくりのNPO「大刀洗ブランチ」のスタッフとして、2年間まちづくり(住民目線からの暮らしの発信、地域活動支援、交流の場づくり等)の経験を積みました。「支え合い」が根付くまちの営みの中に根ざして暮らし、地域と関わる仕事をしていくことは、まちとは何なのか、誰かと関わりながら幸せに楽しく暮らしていくということは何なのかを全身で感じ、自分自身や写真を通じて表現していく日々でした。
– 2013年〜現在 地元に帰郷、地域の中で仕事を始める
5月、地元の稲城市に帰郷して、里山と暮らしをつなぎ直すこと、地域の中で仕事を生み出していくこと、あたたかな交流と循環を生むことをめざして活動を始めました。LOCAL DESIGN LABは、それを実現していくための活動のひとつです。